甘えたい30代
リキッドが30代っていう事実がよくわからなくなってきた
30代ってなんだろう
リキッドが30代っていう事実がよくわからなくなってきた
30代ってなんだろう
「離さん」
アラスカに、コアラがいる!
私の首に両手を回して背中にがっちりぶら下がっている男はきっとコアラの生まれ変わりか
またはコアラの霊に取り憑かれているに違いない
しかしこのコアラ、かなり重たい
始めは意地もあり無視して歩いていたが
歩くにつれて疲労は溜まり首はじわじわと絞まり息苦しく
持っていたファイルは途中何処か落とした
階段を上れるわけもなかった
一段目に足を乗せたはいいがこれ以上は進めない
「ボス」
「そう、俺だよオセロット」
コアラはぶら下がったまま偉そうに言った
俺だじゃない、早くどいてくれリキッド
「離して下さい、死にますよ」
「いや、離さんぞ!」
「死にますよ!」
そうか死ぬなら俺の腕の中でさあ死ね!とリキッドは私の耳元で叫んだ
一体なんなんだ、誰か助けろ
「嫌です、離してください」
無意識に、つい溜息をついたらコアラの拘束はふっと解けた
振り向くとコアラは眉間にシワを寄せて私を睨んでいる
「…馬鹿猫が!」
「……」
何と言えばいいのかわからない
とにかく溜息を我慢する
酔ってるんですか、という台詞も我慢する
「…正面からなら、いいですよ」
ぱっと、さっきまで般若面だったコアラが笑った
階段前で熱いハグをプレゼントされ
その日の午後はずっとそこで過ごした
どうして誰もこいつに甘え方というものを教えてやらなかったのだろう
アラスカに、コアラがいる!
私の首に両手を回して背中にがっちりぶら下がっている男はきっとコアラの生まれ変わりか
またはコアラの霊に取り憑かれているに違いない
しかしこのコアラ、かなり重たい
始めは意地もあり無視して歩いていたが
歩くにつれて疲労は溜まり首はじわじわと絞まり息苦しく
持っていたファイルは途中何処か落とした
階段を上れるわけもなかった
一段目に足を乗せたはいいがこれ以上は進めない
「ボス」
「そう、俺だよオセロット」
コアラはぶら下がったまま偉そうに言った
俺だじゃない、早くどいてくれリキッド
「離して下さい、死にますよ」
「いや、離さんぞ!」
「死にますよ!」
そうか死ぬなら俺の腕の中でさあ死ね!とリキッドは私の耳元で叫んだ
一体なんなんだ、誰か助けろ
「嫌です、離してください」
無意識に、つい溜息をついたらコアラの拘束はふっと解けた
振り向くとコアラは眉間にシワを寄せて私を睨んでいる
「…馬鹿猫が!」
「……」
何と言えばいいのかわからない
とにかく溜息を我慢する
酔ってるんですか、という台詞も我慢する
「…正面からなら、いいですよ」
ぱっと、さっきまで般若面だったコアラが笑った
階段前で熱いハグをプレゼントされ
その日の午後はずっとそこで過ごした
どうして誰もこいつに甘え方というものを教えてやらなかったのだろう
PR
この記事にコメントする